エンゲージメント

取り組み

ナブテスコでは、組織パフォーマンスの持続的な向上に向けて、個人の能力開発と組織風土改革の取り組みを両輪で進めており、従業員エンゲージメントの向上施策に力を入れています。当社では、大切にする価値観や中長期的に目指すべき方向性を全社で共有するため、ナブテスコ ウェイや長期ビジョンの発信・浸透活動を推進しています。また、従業員に対して定期的に実施するエンゲージメントサーベイ等の結果を踏まえ、組織・個人に関する課題を抽出し、従業員エンゲージメント向上施策を企画・立案・実行するとともに、上司部下間の信頼関係を構築し、個人の自己成長を促すコミュニケーション施策として1on1を全社で実施しています。これらのトップダウンとボトムアップの取り組みを組み合わせることにより、個人ひいては組織全体の成長につなげています。

ナブテスコ ウェイの浸透活動

ナブテスコグループは、2003年の設立以来、「独創的なモーションコントロール技術で、移動・生活空間に安全・安心・快適を提供」することを企業理念とし、その実現を目指してきました。2012年に行動指針を明文化した「ナブテスコ ウェイ」を策定し、2023年には、各国グループの多様な人財が理解・共感し、意欲的に行動することを目指して改定しました。

2024年より、ナブテスコ ウェイ浸透活動を「ウェイ活」としてリニューアルし、認知・理解・共感・実践を段階的に深める活動をグローバルに展開しています。2025年は「理解から共感へ」をテーマに、前年の個人学習を中心とした活動から、職場の仲間との対話を中心とした集団活動へと発展させました。

前年には「ナブテスコ ウェイは理解したが、どのように業務に反映したらよいかわからない」との声が多く寄せられたことから、日本、中国、タイでは、職場ごとにナブテスコ ウェイについて語り合う「ナブテスコ ウェイミーティング」を実施。身近な経験や共感する言葉についてディスカッションし、自分自身の仕事とのつながりを考えるとともに、翌年の「実践」に向けて一人ひとりが行動目標を設定しました。

また、各職場で効果的な対話が行われるよう、国内ではウェイミーティングの進行役となる社員向けのワークショップを実施。中国では各社の推進リーダーを育成し、現地主導で活動を展開する体制づくりを進めました。さらに北米・タイのグループ会社でも現地社員向けワークショップを実施するなど、グローバルで活動を拡大しました。その結果、2025年の「ウェイ活」には対象となるグループ社員6,014名のうち5,230名が参加し、参加率は87.0%となりました。

当社グループでは、参加率をKPIとして活動の広がりを確認するとともに、ナブテスコ ウェイへの理解・共感を日々の実践へつなげることを重視しています。2026年は「共感から実践へ」をテーマに、一人ひとりの行動目標を起点に実践を促し、ナブテスコ ウェイを体現する組織風土の醸成を通じて、企業理念の実現と企業価値向上につなげていきます。

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Nabtesco Automotive Products (Thailand) Co., Ltd.でのナブテスコウェイワークショップの様子

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行動目標の設定用に配布したナブテスコ ウェイカード

エンゲージメント測定

当社は、魅力ある企業・働きやすい職場を実現するために、定期的に組織診断を実施しています。組織診断の結果から、各職場のコミュニケーションを中心とした課題を抽出し、組織力強化に向けた諸施策へと繋げています。

(単位:%)

  2017年度 2020年度 2022年度 2023年度 2024年度 2026年度目標
エンゲージメントスコア 69.3% 69.9% 69.2% 69.2% 70.8% 78.6%
内 男性社員 69.5% 70.5% 69.3% 69.3% 70.7% -
内 女性社員 69.2% 69.4% 69.1% 68.6% 71.5% -
カバーした社員の割合 100% 100% 100% 100% 100% -
回答した社員の割合 97% 99% 97% 98% 95% -
  • 単体社員にアンケートを実施。
  • 2021年度までは2~3年ごとに組織診断を実施しておりましたが、2022年度より毎年の実施に切り替えています。
  • 2025年度は実施要領の変更につき、未実施。
  • 2022年度の結果を一部訂正しています。
  • 「上司と部下との関わり」、「組織の状態」を7段階(1:全く当てはまらない、2:当てはまらない、3:やや当てはまらない、4:どちらともいえない、5:やや当てはまる、6:当てはまる、7:非常に当てはまる)で調査した結果を評価(4以上を満足と定義)。

上述の組織診断に加えて、組織への貢献意欲や仕事に対する主体性を測定するエンゲージメントサーベイを毎月実施し、各組織の状態やその推移をモニタリングしています。組織診断およびエンゲージメントサーベイの結果は、組織単位に纏めて、随時、経営層へ報告しています。また、これらの結果を踏まえて、組織と個人の両面から課題を把握・分析し、組織力の強化と従業員エンゲージメントの向上に向けた施策を、全社および各組織で推進しています 。

エンゲージメント向上施策

2025年より、エンゲージメント向上への取り組み成果と処遇の連動を図る仕組みとして、各事業の業績評価基準にエンゲージメント関連指標を導入しました。現場レベルでの、“個々人のActionの種に気づきを与える”ことを意識した管理職の能動的な関与を促進し、組織全体としてのイノベーション推進の加速を目指します。

【1on1】

当社では、上司と部下の1対1の対話の機会として、月に1回、30分間の1on1ミーティング制度を導入しています。1on1は、“業務”ではなく“個人”に焦点を当てた対話を行い、価値観の共有と協働関係の強化を図るとともに、部下主体の対話を通して気づきや成長を促し、目標達成や自己実現に向けた主体的な行動を促進しています。また、上司側に対しても、部下に気づきを与える対話の在り方など、コーチングやメンタリングスキルの基礎を習得するための「1on1上司向け研修」を実施し、効果的な1on1実施に向けた支援を行っております。

【エンゲージメントプログラム】

当社では、組織ごとの固有のエンゲージメント課題に対し、それぞれの状況に応じた取り組みを支援する場として、エンゲージメントプログラムを開催しています。

本プログラムは、活動に関心のある部門を公募し、約半年間にわたって実施しています。参加組織が自ら課題に向き合い、トライ&エラーを繰り返しながら自律的に改善アクションを実践できるよう支援しています。

プログラムでは、組織横断での学び合いに加え、エンゲージメントに専門知見を有する社内外講師が参加組織に伴走します。定期的な対話やフィードバックを通じて、参加者が自ら課題を振り返り、改善策を考え、実践につなげられるよう取り組んでいます。また、過年度の参加者が自身の実践経験やノウハウを共有するとともに、新たな参加者への助言や対話を通じて改善活動を支援しており、組織を越えた学びの循環が生まれています。

参加者からは、「少しずつ対話や行動の変化を実感している」といったポジティブな声も寄せられています。さらに、プログラムを通じて得られた学びや好事例は、社内報などを通じて全社へ展開しています。

今後も、小集団による草の根活動から生まれた実践知を他の職場へ広げることで、全社的なエンゲージメント向上に向けた風土醸成と活動の自走・定着を目指します。

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【オンボーディング】

当社では、新たに加わる社員が、企業理念や事業戦略、業務プロセスへの理解を深め、早期に組織へ適応し、活躍できるよう、入社前から配属後の定着までを一貫して支援するオンボーディング施策を推進しています。

オンボーディングは、入社時研修だけで完結するものではなく、本人の不安や期待、職場での受け入れ状況、配属後の役割理解などを継続的に確認しながら、人事部と職場が連携して入社前から配属後の定着までを支援する取り組みです。社員一人ひとりが安心して挑戦し、自律的に成長できる環境を整えることで、人財の定着・早期活躍を促進するとともに、事業戦略を担う人財の育成およびエンゲージメントの向上につなげています。

新卒採用者については、OJTや集合研修、同期との交流機会を通じて、「心理的安全性」と「帰属意識」を高める工夫を取り入れながら、社会人としての基礎力や専門性の習得を体系的な研修プログラムに基づき育成し、早期戦力化に繋げるとともに、次世代のリーダーとして、自律的にキャリアを切り拓き、自ら成長し続けられる基盤の構築を支援しています。また、外国籍新入社員に対しては、本人とOJT担当者を対象とした多文化共生プログラムを実施し、日本の商慣行を学びながら、相互理解の促進を通じて早期適応と能力発揮を支援しています。

新卒採用者オンボーディングの全体像

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キャリア採用者については、採用段階から入社後1年間を重点支援期間と位置付け、人事部と職場が連携しながら、期待役割や業務内容の認識合わせ、職場文化への適応状況を継続的に確認しています。また、部門を越えた交流機会を設けることで、社内ネットワーク形成を促進し、不安や認識ギャップの解消と早期活躍を支援しています。

キャリア採用者向けプログラム

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また、オンボーディングのプログラムと並行して、ウェイ活、1on1、エンゲージメントサーベイ、ジョブチャレンジ制度(公募・副業・留学制度)などの各種施策を通じて、一人ひとりが「働く意義」や「貢献の手応え」を実感できる環境を重層的に整え、期待役割の明確化と主体的なキャリア形成を支援しています。

社員へのインセンティブ

当社グループでは、全社員を対象に、社会、環境負荷低減(特に気候変動対策)、および会社に対し顕著な貢献をした社員を表彰する「ナブテスコ賞」、「企業市民活動賞」、「知的財産報奨」等の表彰制度を設けています。

これらの表彰制度は、経営層が組織または個人の優れた取り組みを称えることで、イノベーションや挑戦を重視する企業文化を醸成するとともに、受賞者の取り組みや成果を全社で共有し、優れた知見や実践を組織全体へ展開することを目的としています。こうした取り組みを通じて、社員一人ひとりの挑戦意欲を高め、長期ビジョンの実現に向けたイノベーションの創出につなげています。

各表彰の受賞者は、創立記念式典において経営層から表彰を受けるとともに、貢献度に応じて賞金が支給されます。

2025年度は合計延べ899人が表彰され、賞金総額は約2,140万円でした。