品質・PL管理
考え方・方針
品質に関する基本的な考え方
ナブテスコグループでは、お客さまとの長期にわたる信頼関係の中で、お客さまとともに市場創造・製品開発・製品安全に取り組んでまいりました。また、製品自体はもちろん、製品を購入されるお客さまおよび製品を利用・使用される一般の方々の「安全・安心・快適」の実現のために、実際の使用条件・使用環境に関する情報を収集・分析しています。そうして安全性・信頼性・安定性と機能・性能による快適性を見極め、『ものづくり』に役立てています。
ナブテスコグループ品質・PL※方針
安全・安心・快適で信頼性の高い製品の提供を通じて、
企業の社会的責任を果たしていくため、
- 1.人間尊重の理念に基づき、安全を全てに優先させる
- 2.事業活動と一体の品質・PL管理活動により、安全性を含む製品の品質を確保する
- 3.製品の市場提供に先立つ安全性を含む品質評価により、市場が納得する製品品質を実現する
- PL:Product Liability(製造物責任)
ナブテスコグループ品質・PL目標
グループ品質・PL基本方針の実行については、各カンパニーで実態に応じた目標を掲げて取り組んでいます。
2022年度からは、それらに加えて主要な活動となる二つの取り組みについてグループ全体の目標を設定し、より一体感ある活動を進めていきます。
目標項目 | 2022年目標 | 2023年目標 |
---|---|---|
製品安全に関する社員教育の計画達成率 | 100% | 100% |
製品安全性審査の実施計画達成率 | 100% | 100% |
体制
品質・PL委員会による推進
お客さまや製品を利用される方々の声に耳を傾け、変化していく社会的な要求や要請にお応えできるように、品質工学・品質管理・PL管理(製品安全管理を含む)を踏まえた『ものづくり』を、当社「品質・PL委員会」が中心となり推進しています。
品質とPL管理の活動体制およびR&Dとものづくり品質の教育体系図
品質・PL管理活動の展開
ナブテスコグループは、品質・PL委員会を毎年開催し、全体としての問題点や課題を明確にして年次活動の方針を決めています。その方針を各社内カンパニー組織が具体的な活動に落とし込んで実務進捗しています。
しかし、カンパニー間では製品も対象業界も大きく異なっており、全てのカンパニーの活動状況を一定のルールや基準で監査するには無理があります。このため、カンパニー個別の状況把握とアドバイス、さらに改善支援に本社組織から何ができるかについての会議を定期的に開催して、より効果的な具体策の実施につなげています。
仕組化・定常化された品質・PL委員会の活動
- 1.委員会組織として社内に設置(事務局:品質統括部)
- 2.ナブテスコグループの製品の品質管理およびPLに関する製品安全管理において、安全性にかかわる不具合を含む品質不良発生を予防し、品質不良・PL問題の発生時の適切な対応を行うための組織および管理についての基準を定めることにより、品質の維持・向上および安全性の確保を図るとともに、顧客の信頼を確保し経営の発展に寄与することを目的としている。
- 3.規程に基づいて前年度の活動状況を見直し、年度方針、重点実施課題等を審議。決定後カンパニーに展開している。
設計・製造の品質基盤強化のため、若手技術者への集中品質基礎教育を必須受講としているほか、海外拠点への品質研修や現場改善指導などにも取り組んでいます。
また、コロナ禍への対応として、リモートでの品質教育の開催やe-Learningの活用を進め、品質教育が滞りなく継続できる環境の構築を推進しています。
このような地道な活動を長期的に継続した成果として、品質不良による損失は着実に減少してきており、お客さまへ『安全・安心・快適』を提供する基盤をゆるぎないものとしています。
取り組み
事故対応
当社は航空機のフライト・コントロール・アクチュエーション・システムをはじめ、鉄道のブレーキ部品、舶用主機遠隔操縦装置、鉄道駅のプラットホームドアや建物用の自動ドアなど、さまざまな製品を扱っています。製品の性質上、万一の際には人身におよぼすリスクが非常に大きくなることから、突発的な事態にも的確に対応できるよう万全の体制を整えています。特に、コンポーネント製品をご採用いただいているお客さまとの連絡を密に行い、一緒になって品質と安全性確保について取り組むことで製品事故の未然防止を図っており、製品の信頼性に高い評価をいただいています。また、製品に関するお問い合わせは、WEBサイトの問い合わせフォームで24時間受け付けています。
当社製品の責任(製造物責任)とされる人身重大事故は、ナブテスコ設立から現在まで発生していません。
製品事故・品質不良対応体制図
品質マネジメントシステム認証取得
国内では当社のすべての生産拠点と主要なグループ会社で、また海外の主要なグループ会社生産拠点で、ISOや業界に必要な品質マネジメントシステム規格の認証を受けており、売上高の9割以上を認証システム下で製造しています。
品質マネジメントシステム規格認証取得状況
認証範囲 | 規格 | 取得時期 | 認証機関 |
---|---|---|---|
精機カンパニー | ISO9001 | 1996年3月8日 | JQA |
鉄道カンパニー | ISO9001 | 1999年3月26日 | LRQA |
舶用カンパニー | ISO9001 | 1995年7月20日 | LRQA |
パワーコントロールカンパニー | ISO9001 | 1999年11月26日 | LRQA |
航空宇宙カンパニー | JISQ9100 | 2003年12月12日 | BSK |
住環境カンパニー | ISO9001 | 1996年12月10日 | LRQA |
ナブテスコオートモーティブ(株) | IATF16949 | 2018年3月5日 | LRQA |
PACRAFT(株) | ISO9001 | 2009年10月10日 | JQA |
ナブテスコサービス(株) | ISO9001 | 2009年12月21日 | UKAS |