北米、アジア、欧州の拠点を中心に活躍の舞台はますます広がっています。
現地で働く駐在員からは、現地でさまざまな困難と向き合いながらも
文化の違いを乗り越え、道を拓く、駐在員の様子をリアルにレポートしてもらいます。
Nabtesco Precision Europe GmbH
駐在国
ドイツ
駐在期間
2016年~
技術営業として、KUKA、ABBなどの欧州ロボットメーカーへの技術サポートを行っています。お客さまからの要望を汲み取り、それを日本の技術者に伝える「橋渡し」の役割を担っており、こうした活動により、新規プロジェクトの受注や迅速な問題解決につなげます。「橋渡し」と言っても、ただ、右から左へ情報を流すのではなく、技術者ならではの視点で、お客さまの要望を的確に捉えるとともに、日本の技術者が検討する際に必要となる情報を入手することが求められます。ナブテスコはマーケットシェアの高い製品をたくさん持っていますので、お客さまからは、マーケットリーダーとして常に厳しい目で見られます。その期待に応えることは一筋縄ではいきませんが、大きなやりがいにつながっています。
日本とのギャップを
感じたのはどんな時?
プロジェクトを進める際、欧州では「まずやってみて、ダメだったらその時に対策を考える」が多数派ですが、日本では「あらゆる場合を想定して、事前に対策を考えてから進める」が一般的です。欧州の方と仕事をする際には、欧州側には日本側の進捗を細かく伝え、理解してもらう一方で、日本側には、欧州の考え方を伝え、時にはスピード優先で動いてもらうように説得します。
海外で働いてみて、
感じたことを教えてください。
海外での仕事で本当に大切なことは、語学力より相手が言いたいことを理解する力や本質的な問題が何なのかを捉える力です。会話はカタコトでも、相手が何を求めているのか?何に困っているのか?それは何が原因なのか?それに対して自分は何ができるのか?といったことを常に考え、的確な提案、行動をすることが、結果的にお客さまや現地スタッフの信頼を得ることにつながります。
プライベートの過ごし方
オフは趣味のロードバイクを楽しんでいます。欧州はロードバイクの本場で、自転車専用レーンやサイクリングロードがしっかりと整備されており、快適にサイクリングが楽しめます。また、毎週、現地スタッフの友人たちとフットサルで汗を流しています。屈強なドイツ人たちに時に飛ばされながらも、楽しくプレーしています。連休には地の利を生かして、欧州各国への旅行を楽しんでいます。フランスやイタリアなどの定番から、チェコやクロアチアなどさまざまな国へ気軽に行けるのは魅力です。
Nabtesco Marine Asia Pacific Pte.Ltd.
駐在国
シンガポール
駐在期間
2021年~
南アジア、オセアニア地域を対象として、舶用遠隔操縦装置のアフターメンテナンスサービスを担当しています。 社内エンジニアの教育と訪船の手配、お客さまからのお問い合わせ対応が主な仕事内容ですが、時には自ら現場へ赴いての新造船の立ち上げ、就航船への修理・メンテナンスも行います。シンガポールは海上交通上の要衝として、世界貿易量の半分を担う船舶が通過しており、混雑度は世界一。そんなシンガポールにおいて、お客さまの安全航行、定期運航を支えるのが私の役割です。
海外で働きたい、と3年目に参加した海外研修で感じ、希望した海外赴任。しかし、入社してからの5年間、技術部門にて開発・設計を担当しており、海外赴任のあるサービス部門とは全く異なる分野でした。ナブテスコはそんな私にもチャレンジする機会を与えてくれました。もちろん、今までの経験がそのまま生きることは少なく壁に当たることもありますが、日本・シンガポール含めた各国のナブテスコ社員のサポートにより乗り越えることができ、日々成長を感じます。 挑戦したいという気持ちがあれば、舞台を用意してくれる。それがナブテスコの魅力です。
日本とのギャップを
感じたのはどんな時?
シンガポールでは法律、規制が即時適応。昨日までのルールが通用しないこともしばしば。事前の調査にて把握することを心がけていますが、言語の壁もあり情報の収集には苦労することもあります。特に多民族国家のシンガポールではイングリッシュならぬ“シングリッシュ”というローカライズされた英語で会話を行うので、会話が断片的にしか聞き取れないことも。多くの人とコミュニケーションをとり、自身の“シングリッシュ”力を高めるだけでなく、現地社員を信頼し任せることもまた重要だと学びました。
海外で働いてみて、
感じたことを教えてください。
安全航行、定期運航を目指しお客さまへ提案を行っていますが、時には突発的な不具合で、緊急の問い合わせを受けることも。幅広い地域を担当しているため、国ごとにお客さまの要望が異なるのですが、正常な状態に復旧させるという目的は一緒です。緊張する場面ですが、無事に問題を解決し、出航の連絡を受けると安心します。社内では、担当業務のみならず、会社の全ての業務に携わっています。経験したことの無い業務を知ることで、会社全体への理解が深まるとともに、より相手の立場に立って考えることができるようになりました。
プライベートの過ごし方
趣味であるロードバイクに乗りながら、国内の様々な地域へ観光に出かけています。東京23区と同じ面積でありながら、インド、マレー、中華と3つの文化が入り混じったシンガポールでは、町ごとに特色が異なります。様々な文化が混在し織りなす風景は、日本とは違った魅力ではないでしょうか。気温も年間通して30℃前後と過ごしやすく、自転車で走るにはもってこいの気候です。また、面白いといえば一年にお正月が4回も訪れ、お得感を味わえます。各民族色に染められるのでシンガポールには4回訪れることをお勧めします。
Nabtesco Aerospace, Inc.
駐在国
アメリカ合衆国
駐在期間
2023年~
航空宇宙カンパニーの米国拠点であるNabtesco Aerospace, Inc.(NTA) は、北米の航空機メーカー、エアラインへ向けて、航空機の飛行姿勢(上昇・下降・旋回など)を油圧で制御する「フライト・コントロール・アクチュエーター」という製品の納入及び整備・修理等を実施しています。私はボーイング社の営業担当として、本社との連携を取りながら新規プロジェクトの商談や契約交渉、締結をボーイング社と行っています。
ナブテスコはその高い技術力、ものづくり力から生まれる高信頼性製品の提供と、お客様の期待を上回る対応やサポートを通じ、日本でも数少ないボーイングのティアワンサプライヤーとして成長してきました。ボーイング社と直接接する営業担当としてこれまで築いてきた信頼と実績に傷をつけてはいけないというプレッシャーもありますが、非常にやりがいがある仕事と感じています。
またNTAには私の所属する営業部門以外にも、海外調達担当のバイヤー、開発プロジェクト推進のための技術者など出向しているメンバーも在籍しています。加えて、若いうちから海外派遣研修や海外トレーニー制度に参加する機会があり、海外業務に携わる機会が多いことが大きな魅力であると感じています。
日本とのギャップを
感じたのはどんな時?
顧客最前線での営業・マーケティングでは意思決定や業務遂行において、圧倒的なスピード感が求められます。一方、 対応の“きめ細かさや丁寧さ”といった付加価値の提供も必要であると感じています。そのため顧客とのコミュニケーションを密にし、常に相手の求めるニーズ(製品・サービス)を把握した上で、技術・製造部門との横断的な連携を通じ、自分の専門外の依頼にも柔軟に対応できるよう心がけています。我々日本メーカーの強みを十二分に活かし、今後も世界最高レベルの製品・サービスを提供するというスピリットとプライドを持って日々業務に取り組んでいます。
海外で働いてみて、
感じたことを教えてください。
ボーイング社の工場に出入りする機会も多く、自分達の納めた製品が搭載された航空機を間近で見ることができます。顧客のエンジニア、調達部門、現場の作業者の方々との交流を通じ、自社製品を含め航空機部品は高い信頼性・安全・安心が求められていることを改めて実感しました。NTAは日本の親会社(岐阜工場)と比べると所帯が小さいため、各自が主体性を持って業務を進める必要があります。組織全体で意思決定をすることが多かった岐阜工場勤務時代と比べ、自身が他部署を巻き込み積極的にプロジェクトを推進していくことで、顧客の要求に応えることができるようになったと感じています。
プライベートの過ごし方
ワシントン州はエバーグリーン・ステートと呼ばれ、豊かな自然に恵まれた西海岸に位置する州です。夏はとても過ごしやすく避暑地としても人気であり、秋はハロウィン、冬はクリスマスの飾りつけで街がにぎやかになります。休日は近くの緑豊かな公園を散策してリラックスしたり、懇意にしていただいているお客様や、同僚、家族とゴルフを楽しんだりしています。また社内でのクリスマスパーティーやBBQに参加し、現地スタッフとの交流を深める機会も多くあります。