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> 渡辺 晃治
累計販売台数200万台の減速機を扱う
設計部の用途グループに所属し、ロボットメーカー以外の顧客への減速機の選定や設計を行っております。顧客は主に工作機械メーカーなどです。当社の減速機は、作動歯車減速機構を用いた高剛性・高精度・コンパクトであるという特長を備え、工作機械・搬送機械・半導体製造装置・一般産業機械等などで幅広く使われています。累計販売台数 200万台を突破し、世界の産業用ロボットの約6割に採用されています。
おおまかな仕事の流れを説明しましょう。まず営業から問い合わせや依頼があります。それに合わせて既存の減速機を検討し、選定。必要に応じて図面をかくこともあります。実際に顧客のところで試験を行い、納品。その後はトラブルがあった場合のフォローとなります。つまり製品が納められるまでの全般に関わっていることになります。
第1難問 − 顧客ニーズの正確な把握
まず仕事の最も難しい点の一つが、顧客のニーズをいかに正確に把握するかです。顧客の環境や設備はそれぞれ異なり、そこから発生するニーズも多種多様です。既存製品を使うとはいえ、顧客それぞれに合わせて新製品を設計しているといっても過言ではありません。
また既存製品はあくまで基本設計が同じということであり、その種類は膨大です。たとえばRV-Eシリーズ(精密制御用高剛性減速機・主軸受内蔵タイプ)は、サイズだけで100種類以上あり、さらに10以上の検討項目があります。適切な減速機の選定自体が、技術者の力量を問われる部分です。
冷静な目で判断し、技術的な論理付けを行う
そして、顧客へ納めてからも仕事は続きます。当然ですが、納められた機械はさまざまな使われ方をし、試作段階では起こらなかったトラブルが発生することがあります。時には理解不能な現象にぶつかることもあります。しかし、ここは技術者の腕の見せ所の一つです。当社のもの自体が悪かったのか、使い方に問題があるのか、冷静な目で検討し、技術的な理論付けを行います。
たとえば、これはトラブルではありませんが、ある顧客から振動をもっと小さくできないかという依頼がありました。使用条件を調べると減速機出力機のイナーシャ(回転慣性質量)が小さく、振動が出やすい状態で運転されていました。その場に足を運んだ時点で、解決方法は予測できたのですが、思いつきや予測では顧客に納得してはもらえません。イナーシャの計算とそれを裏付ける試験を行い、その結果、一つ小さい型式の減速機を使用すれば、振動が減少することが判明し、ご提案しました。実際顧客先での試作も成功し、採用されました。技術的な理論付けができ、問題解決につながったときは技術者冥利につきる瞬間です。
学校で勉強したことは必ずなんらかの形で役に立ちます。基礎はしっかり学んでおきましょう。また、今は一生同じ会社という意識はないと思います。私自身もなく、だから就職の時は全く、会社の知名度や規模などにはこだわりませんでした。ナブテスコへの決め手は、仕事というものをしっかり学べると思ったことと、同期や社員の雰囲気がよかったからですかね。
[ 社内ネットワーク ]
用途グループは比較的、多品種少量生産の発注が多く、毎回決まった生産ラインを確保しているわけではありません。最近はマーケットの動きを十分に見極めてから生産を決定する場合が多く、納期の迫った急な注文が入ることが結構あります。その場合、威力を発揮するのが社内ネットワークです。開発や製造部隊と日頃から密にコミュニケーションを取ることにより、急な対応にも応じてもらいます。