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経営統合
2002年11月にティーエスコーポレーション(当時は帝人製機)とナブコの経営統合が発表されました。その頃は日本の老舗メーカーでもM&Aが行われていましたので、驚きはしましたが、比較的冷静に受け止めました。経営統合の目的は、両社の強みを活かして新しい分野へ積極的に進出し、さらにグローバルに発展していこうとするものです。これからどうなっていくのか、自分のキャリアを考えても貴重な経験となることは間違いありません。大きな期待を抱きました。
2003年10月に企画部へ異動になり、統合プランに携わって1年後、2004年の10月1日にナブテスコへの事業統合が成立しました。統合にあたり、真の融合へのテーマは様々である、という考えから全社から24名のメンバーを募り、ナブテスコグループとしての企業理念と、10年後を見据えた長期ビジョンを策定するプロジェクトを進め、実を結んだのが現在ナブテスコが掲げる「企業理念」・「長期ビジョン」です。
相手の良さを取り入れる
この仕事に携わり痛感したのは、両社のこれまでの歴史、企業文化の違いからくる企業風土や仕事の進め方の違いです。最も大きな違いを感じたのは、定義、根拠、背景、理由やデータ等を重視し、理論的・論理的な考え方を求められることが多い点。今まではどちらかといえば実践・実体主義的な行動をしがちでしたので、論理的思考のトレーニングの本を読み、思考のフレームを変えようと努力しています。
ものづくりへのこだわりなど共通するものも多くありますが、異なる会社が一つになるのは、やはり容易ではありません。だからこそスタートが肝心であると自分に言い聞かせ、仕事を進めています。ディスカッションがうまく進んだ時などは、やりがいを感じます。
転機となったメキシコでの出来事
実際、仕事には予期しない出来事がつきものです。統合する前の出来事ですが、メキシコの子会社を海外の企業に売却したことがあります。売却後にその子会社に税金面の問題があったことが判明し、その解決のためメキシコと日本を何度も往復する日々を送りました。子会社の売却から早や数年、言葉、商習慣、法律とあらゆる面が異なる国との交渉は本当に大変でしたが、私自身のキャリアの転機となりました。この時の経験は現在の仕事にも活かされています。
理論や知識だけでは仕事はうまくいきません。それらをいかに実践で使うか。時には冷や汗をかくような経験も不可欠です。例えば、入社後まだ経験も浅い頃、海外サプライヤーとの契約交渉の通訳を担当したことがあります。自分の誤訳が大きな損失につながりかねないとのプレッシャーがありましたが、貴重な経験でした。