2010年3月期の経営環境と業績

当期連結業績の概要について

2008年秋以降の金融危機は、当期も引き続き当社グループの事業環境に影響を及ぼしました。各国政府、金融当局の金融安定化策や景気刺激策により、景気回復の兆しがみえてきたものの、本格的な需要回復にはいたらず、依然として先行き不透明なまま推移しました。当社グループは、生産性の向上、原価低減活動、経費削減などを推進し、収益とキャッシュフローの獲得を第一の経営課題として取り組んできましたが、各セグメントとも市場における設備投資抑制の影響を受け、減収減益となりました。

この結果、当期の連結業績につきましては、売上高は前期比20.2%減少の1,262億円、営業利益は同33.7%減少の79億円、当期純利益は同9.2%減少の40億円となりました。その一方で、精密機器事業等で期後半に需要が上向くなど、期初の利益予想を上回り、回復に向けた兆しが見えてきた年であったと判断しています。

2009年3月期に向けて

今後の市場環境は、自動車業界をはじめとする各企業の設備投資の抑制から、国内市場は引続き低調に推移すると予想されます。しかしながら、海外では新興国向けを中心に市場回復が進むと予想され、とくに中国市場は大きな成長ポテンシャルを秘めており、景気刺激策による鉄道、道路、電力などインフラ需要を軸とした市場の拡大が見込まれています。当社グループも海外拠点への投資等により機能拡充を図り、中国市場における鉄道機器事業、油圧機器事業、精密機器事業での伸長に注力していきます。

2011年度は、引き続き収益とキャッシュフローの確保を最優先課題としてコスト削減に取り組み、事業投資においても厳密な審査に基づき実施していきます。その一方で、今年度は2008年度から展開している中期経営計画の最終年度にあたり、次期中期計画および長期ビジョン策定のための準備の年であると考えています。その意味で今期は成長軌道への回復に向けた布石の年であると位置付け、技術・生産改革および営業体制の刷新を進めていきます。技術・生産改革では、設計の初期段階から品質、コストを織り込み、お客様ニーズに対応していくとともに、コスト管理の徹底を図ります。また、営業面における変革にも積極的に取り組みます。当社は多様な取引先、優れたパートナーに恵まれており、製品、サービス、市場ニーズに関わる新鮮な情報に接することができます。今期、企画本部の中に営業企画部を新設し、各カンパニーからこれらの情報を集約することによって、カンパニー横断的な提案営業を展開していく計画です。

これらの結果、次期の連結業績予想につきましては、売上高は前期比11.7%増加の1,410億円、営業利益は同50.7%増加の120億円、当期純利益は101.6%増の81億円となる見込みです。当社グループは、モノづくりのトップランナーとして、さらなる成長性と収益性を追求してまいります。ステークホルダーの皆さまのご理解、ご支援をお願い申し上げます。